賃貸経営×簡易宿泊、複数棟オーナーが挑む収益源の多角化

賃貸経営×簡易宿泊、複数棟オーナーが挑む収益源の多角化


複数の物件を所有するオーナー様の中には、通常の賃貸経営に加えて、新たな収益源を模索される方もいらっしゃいます。今回は、賃貸経営と住宅宿泊事業を並行して行う投資家様の実例をもとに、多角化を進める際の考え方を解説します。


【複数棟を保有し、一部で簡易宿泊事業を運用するケース】

札幌市内に新築RC造や築浅物件を含む複数棟を保有する投資家様が、通常の賃貸経営に加えて、保有物件の一部を住宅宿泊事業(簡易宿泊)として運用されていました。多言語対応の避難案内の整備など法令面の対応も進めながら運営されていましたが、新築物件の企画・点検管理・簡易宿泊運営という3つの業務を並行して回す体制づくりに課題を感じていらっしゃいました。


①通常賃貸と簡易宿泊、収益構造の違い

通常の賃貸経営は、長期の安定収入が見込める一方、賃料の上限は市場相場によっておおむね決まります。一方、簡易宿泊は、季節や需要によって収益が変動しやすい一方、うまく運用できれば通常賃貸を上回る収益を得られる可能性があります。両者はリスクとリターンの性質が異なるため、ポートフォリオとして組み合わせるという発想が重要です。


②新築企画・点検管理・簡易宿泊運営を切り分ける

物件が増えるほど、業務の種類も増えていきます。今回のケースでは、新築物件の2年点検報告書のとりまとめ、複数物件の管理状況の一覧化、簡易宿泊事業の運営状況の管理を、それぞれ別の管理項目として整理し、担当や確認のタイミングを明確にすることで、抜け漏れを防ぐ体制を構築しました。


③法令面で整えるべきポイント

住宅宿泊事業を運営する場合、住宅宿泊事業法に基づく届出に加え、多言語での避難経路案内など、外国人観光客の利用も想定した安全対策が求められます。消防法上の基準を満たす設備の設置も必要になるため、通常の賃貸物件とは異なる管理項目が発生する点を理解しておく必要があります。


④多角化を検討する際の判断軸

収益源の多角化は魅力的である一方、管理の手間や法令対応のコストも増えます。ご自身(またはチーム)でどこまで管理できるか、外部委託でカバーする範囲はどこかを、事前に整理しておくことが、無理のない多角化につながります。


⑤まずは管理体制の棚卸しから

複数棟の運営に加えて新しい事業を始める場合、まずは現状の管理体制を棚卸しし、どこにリソースが不足しているかを可視化することから始めるのがおすすめです。

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