共有持分の古い戸建てを売る前に確認すべき『境界』の話
共有持分の古い戸建てを売る前に確認すべき『境界』の話
前回のミニコラムでご紹介した、境界未確定のまま売却を進めることになった戸建ての実例について、今回はより詳しく解説します。
【共有持分の老朽木造戸建てを、他社仲介と連携しながら売却したケース】
北海道札幌市で、築30年超の木造3階建て戸建てを共有持分で所有されていたオーナー様のご相談です。売却を進めるにあたり、隣地との境界が確定していないことが判明し、買主側の仲介会社(他社)との連携も含めて、慎重な調整が必要になりました。
①境界未確定のまま売却を進めるリスク
境界が確定していない土地は、将来的に隣地の所有者との間で「本当はここまでが自分の土地では」といったトラブルに発展するリスクを抱えています。買主にとっても、境界が不明確な土地は住宅ローンの審査や、将来の建て替え・増改築の計画に影響するため、購入をためらう要因になります。境界を確定させておくことは、売却をスムーズに進めるうえで重要な準備の一つです。
②土地家屋調査士による境界確定測量の流れと費用
境界確定測量は、土地家屋調査士が現地を測量し、隣接地の所有者に立ち会いを依頼したうえで、双方合意のもとに境界標を設置する作業です。官民境界(道路など公有地との境界)が関わる場合は、行政の立会いも必要になり、さらに時間がかかることがあります。費用は土地の形状や隣接地の数によって異なりますが、数十万円程度かかることも珍しくなく、期間も数ヶ月単位を見込んでおく必要があります。
③買主側の仲介会社(他社)との連携で気をつけたい点
買主が別の不動産会社を通じて見つかった場合、売主側・買主側それぞれの仲介会社が役割分担をしながら、契約条件や引き渡し時期の調整を進めることになります。境界確定の進捗状況や、測量費用の負担者について、早い段階で双方の仲介会社の間で認識を揃えておくことが、後のトラブルを防ぐポイントです。
④資金計画書の整理と着地までの進め方
売却にあたっては、測量費用や既存の抵当権抹消費用、仲介手数料など、受け取る金額と支払う金額を整理した資金計画書を作成しておくことが重要です。今回のケースでも、資金計画書を整理したうえで、契約から引き渡しまでを一気通貫でサポートしました。
⑤早めの準備が結果的に近道に
境界確定は時間のかかる作業であるため、売却を決めてから慌てて着手すると、スケジュールに無理が生じやすくなります。古い戸建てや共有持分のある不動産の売却を検討されている方は、早い段階で境界の状況を確認しておくことをおすすめします。
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